「静岡からは終電間に合うのですか?」
スタッフから問い掛けられました。
開催なさる各地の支部の方々は、開催時間は粗方に新幹線の終電に合わせ、東京までたどり着くタイムスケジュールで行われているように思えます。
そう思っていた際にスタッフより一言付け加えられました。
「ちょうど良い機会では…?」
「なるほど!」

スマホのアプリで検索しますと実現可能なスケジュールが浮かび上がりました。
新幹線を東京方面とは逆に進路を取り、静岡到着と共に購入して置きました「静岡名物 鯛めし」を新幹線に飛び乗ると開きます。

久々の駅弁にヒートアップします。
イベントで食べた筈なのに、平らげた鯛めしは終着駅までの眠りを誘い出しました。
私は修学旅行以来の名古屋であり、地下鉄にて目的地である藤が丘に向います。
4/1と日付が変わった午前零時すぎに藤が丘駅に到着しました。
肌寒さを感じながらも桜は満開なこの地は長い一日の最終目的地でもあります。
Beeにおいて5年半の期間に渡り、私の相棒でありました直塚がお世話になっております「BAR Dino」さんです。

四半世紀以上に地元の方々以外からも支持される老舗のお店は、バブル時代からの貴重なお酒が棚には忍ぶお店です。

久々の弟子との対面はグラスの数と共に流れて参ります。

「マスターウチに泊まっていって下さい。」
直塚の一言にオーナーさんがわざわざ直塚の部屋まで車で送って下さいました。
「ありがとうございました。」
語り尽くせない近況報告が続き時計は八時半を回ります。
「少し寝かして下さいよ…!」と彼と枕を並べ仮眠します。

相変わらずの独身男性の殺風景な部屋には、酒と剣豪の本ばかりが並んでいます。
ガタガタという音に目覚めますと、午前11時。傍らに居た直塚はコーヒーを入れて目覚めを待って居ました。
彼に促させるように着替えて向かうは熱田神宮でありました。

昨日の陽気と打って変わり、暖かな気温になった腹ごしらえは、この地で130年続く老舗の「ひつまぶし」です。

あつた蓬莱軒
まずは再会を機して乾杯です。

観光客の方々に混じり、つまみとビールが並びます。

(肝の酢味噌和え)

(鰻巻き)

(肝焼き)

(稚鮎の天麩羅)
ランチのラストオーダーとなり「名物ひつまぶし」を1.5人前ずつ頼みます。
流石にボリューム満点な量に動揺しながらお約束通りに箸をつけます。
(先ずはそのまま)

(薬味をのせて)

(出汁を掛けて)

1/4はお好みで…!
流石に私も満腹な量に至極満足でした。
名古屋駅まで話は続き、乗車券を買った私に直塚は「お茶でもしましょう?」と名残惜しめに語ります。
五年半に渡り私とBeeを改装までに努めてくれた彼からは、今現在のスタッフへのアドバイスや自分の描く店への抱負が続きました。

まだまだ続く彼の話ではありましたが、すでに開店時間には戻れないと気付いた私は、彼に別れを告げ新幹線に乗り込みます。

改札を過ぎホームに向かう私に、姿が見えなくなるまで手を降る姿は、何だか切なささえも感じました。

開店より1時間近く遅れ戻りました私が店に戻りますと、見ていたかの様に名古屋の弟子からメールが届きました。