日増しに日差しも強まり、いよいよ夏本番となって参りました。
気が付くと
土用の丑の日も近づき、
7月21日を待たずに食べ友等と鰻を食べに行って来ました。
「やはりここぞ…。」という時には食べ友と思い浮かぶのは迷いもなく南千住の
尾花さんです。
昨日は猛暑の中、開店の11時30分に伺いますと既に長蛇の列が出来上がっていました。
最初に案内出来る席数を大幅に超え、行列はどんどん伸びて行きます。
さすがにこの暑さです。
熱中症対策で水分補給のご案内までもがありました。
待つ事1時間半…。
やっと私どもの番が到来しました。
まずはビールで喉を潤し、
鰻ざくから始めます。
染み渡るビールの旨さに、品の良い酸味の鰻ざくは涼を感じます。
そして今回は
柳川に挑戦です。
江戸の夏に精を付けるには鰻とどぜうです。
少々甘味の利いた出汁に、ざっくりとした笹掻き牛蒡が歯応えを生みます。
そして黄金色に輝く
鰻巻きが運ばれて参りました。
ふっくらとした玉子の旨味と鰻の風味に息を飲みます。
大好物の鰻の蒲焼きのタレで焼かれた
焼鳥は、焼き鳥屋さんでは味わえない鰻屋の醍醐味です。
運ばれると直ぐさま勢いよく平らげる我々は、どう見ても草食系男子とは程遠い威勢の良さです。
いよいよ
白焼きが運ばれると日本酒が欲しくなるのですが、これから仕事の我々には我慢という言葉が心に立ちはだかります。
ふっくらとした白焼きは山葵をのせ口の中に放り込むと、香り高き日本の夏の味わいが広がります。
すぐさま届けられた
肝吸いは、香り高き出汁の風味に老舗の貫禄を感じます。
さて鰻重のお通りです。
蓋を開けると薫る蒲焼きの風味と、色鮮やかに輝く蒲焼きの美しさに包まれます。
しつこくなく、塩っ辛くないタレの味わいに加え、ふわふわの柔らかな香り高き鰻の味わいは流石
『尾花』さんです。
炎天下のもと一時間半待って味わえる至高の鰻でしょうか…?
小一時間の時が過ぎ満足感に包まれている私達の後には、漸く席に案内された共に並んだ方々が座られます。
鰻とは精がつくだけではなく、忍耐力までが養われる尾花さんでした。