下町っ子や祭好きには憧れの
『消し札』が届きました。
江戸文字や寄席文字の書家であり、以前から大変お世話になっております
橘右之吉さんにお願いさせて頂いておりました。
『消し札』とは、
江戸時代の町火消しが勇気果敢に火事場に出向き、消火活動をする際に「消し口」を争い鎮火後に札を翳し手柄を知らしめた意味で置かれる消し札であります。
時には命を捧げ、怪我をした際に何処の組の誰だかが判明する為のタグでもあったそうです。
最近は消し札がブームとなり、携帯電話のストラップなどで人気となり大変多くの方々がお使いになっていらっしゃいます。
十数年前に友人にお願いして一緒に橘右之吉さんの消し札を作って頂いた事がありました。
携帯に着けご機嫌で使わせて頂いていたのですが、あるとき消し札が切れて無いのに気付いた際の落胆した事を今でも鮮明に記憶しています。
あれから十数年が経ち他の名入り木札を頂戴したこともありましたが、
四十路も半ばとなった今年に直々に橘右之吉さんにお願いさせて頂きましてお作り頂きました。
以前お願いさせて頂いた
小ではなく、思い切って
大の消し札にさせて頂きまして裏面に
Beeと記して頂きました。
本来は私は
「寺島」の人間であります。
しかしながら昔から「向島」という響きに憧れがあります。
今や「寺島」という町名は無くなり、「向島」に「東」をつけ「東向島」であります。
仲間内のバーテンダーには
「向島のBee」と呼んで頂き、自分の憧れからも
『向じ満』と記させて頂きました。
この江戸文字の
『向じ満』こそが私の憧れであります。
必ず地元の先輩方にはお小言を頂戴する覚悟でお願いさせて頂きました。
何とぞお手柔らかにお願い致します…(
正座)