大盛況に盛り上がった
『ボンデュール』の余波は、昨日の一日中に及びました。
会場を後にした私は午前九時を廻った
浅草駅より帰途に着きますが、二駅だけの距離である筈が
曳舟は遠い存在である事を感じました。
「帽子が落ちましたよ…。」と親切に声を掛けて下さった乗客にハッと気が付くと、車窓から臨んだ風景は知らない街並みでした。
「ありがとうございます。」
言葉にならない動揺をひた隠し、次の駅で降りると
西新井という駅名が増幅させました。
『もしや声を掛けて下さらなければ何処まで夢の中だったのでしょうか…?』
吊革に捕まり曳舟まで戻ると、既に
1時間以上が経過しています。
午前11時
今回の震災さえなければ、氏神様の高木神社は本祭りでした。
その大祭に間に合わせる計画で、40年前に取り外され姿を消していた鳥居の再興の竣工祭に出席する予定でありました。
漸く家路につき、崩れるように床に落ちていると携帯電話が鳴り響きます。
「始まりますよ…?」
慌てて正装に着替え神社に向かいます。
神輿総代の最初の出番であった竣工祭は遅刻から始まりました。
『ペコリ…。』
午後5時から場所換え行われた町会の全体会でも、食欲不振に苛まれ辛く反省の一日を過ごしました。
地元高木神社の例大祭も震災復興祈願という自粛モードで、神社で執り行われる神事のみと告げられました。
この
新しい鳥居を見上げると、私の脳裏には
『ボンデュール』が蘇る事を誰の知らないことでしょうね…?
「反省」