江戸前という言葉が持つ魅力に心寄せ付けられます。
流通という中で現代では日本各地より新鮮な食材が集められ、私達の食生活は豊かになりました。
その反面、食材の乱立による『ご当地』という魅力が薄れて来たかと思われます。
しかしながら、わざわざ出向き現地にて食す際には『出向く』という意味合いで。より一層な味わいにたどり着くことが出来ます。
そもそも『江戸前』という言葉の意味をご存じでしょうか…?
『し』と『ひ』が発音出来ないという江戸弁などとは範囲が違い、江戸時代の交通手段が『徒歩』という意味合いが含まれます。
本所・両国の百本杭あたりから品川界隈で取られた海産物を『江戸前』と当時は指したようで、それ以外は『旅の物』と称されたそうです。
現代では東京湾の三浦半島の剣崎と、房総半島の州崎を結ぶ海域を指すという定義が行われています。
「明石の鯛」や「下関の河豚」、「大間の鮪」などのブランドと称される代物に対して、江戸前は鮮度こそがお宝だったのでしょう…!
当時の江戸前は豊かな漁場であり、コハダ・鯵・鰯・鯛・烏賊・鮪・穴子・蛤・青柳などの江戸前寿司の素材は豊富に揃ったそうです。
確かに『江戸前』『築地』と冠がつくお店は、新鮮でかつ美味しそうな響きですね…!