大雨で大変な被害が出ている地方には申し訳ないような夏空の日差しが、東京には降り注ぎました。
「梅雨明け間近な気配の入道雲」が顔を出しました。
今年の夏は猛暑になるそうです…!
7月26日には『土用の丑の日』がやって参ります。
「精をつけなきゃ…。」
そんな思いから土用の丑の日前でありますが、食べ友O氏等と一足早く鰻を頂いて参りました。
目指すは私の大好きな南千住の『尾花』さんです。
正午に到着すると50人もの人集りが列をなし、既に行列をなしていました。
「屈する事なかれ…!」
約1時間並び漸く席に案内されました。
ご存じな方も多いと思われますが、『尾花』さんにはお流儀が存在します。
①予約は出来ず、何人も並ばなければならず、案内の際に人数が揃わなければ入店出来ず、席での待ち合わせは御法度であります。
②鰻の注文は最初のみ。
白焼き・蒲焼き・鰻重・お土産は追加お断りです。
待ちに待った『鰻の宴』です。
お流儀どおりに鰻の注文を済ませ、さてビールから始める事に致しましょうか…!
先ずは『鰻ざく』からスタートです。
サッパリとした味わいにホッとする「夏はやっぱり鰻ざくでしょう…。」と意気が合います。
『鯉のあらい』は、全く臭みが無くコリッとした歯応えに、酢の優しいながら濃いめの酢味噌が心地よいです。
『焼鳥』は鰻屋さんでは注文しなくてはならない逸品です。
鰻のタレで焼く焼鳥は私の心をくすぐります。
『白焼き』が焼き上がる頃にはビールから冷酒に移ります。
山葵を載せふっくらした白焼きには、当然日本酒が進みます…。
『さぁ~、鰻重のお通りだぁい』
ふたを開けるとふわっと香る鰻の蒲焼きが光り輝きます。
まずは残った山葵でひとくち放り込みます。
「幸せ…。」
思わず声が漏れます。
出汁の利いた『肝吸い』に癒されながら、思わず深呼吸する私が其処にいます。
ペロッと平らげると、1時間並んだ事など何処かに吹っ飛びました。
今年は稚魚シラスウナギが不漁な為に、鰻の相場が例年以上に上がっているのと品薄になっているそうです。
「皆さんも早めな土用の丑の日を味わってみては如何ですか…?」
昼下がり鰻屋で一杯は格別なご褒美になりますね…。