師走に入り木々たちもそれぞれが競い合うかのように彩を増します。
都内の随所でも目を楽しませてくれます。
大川を渡り桜橋の先には『待乳山聖天』があります。
その昔より『聖天信仰』があり、こちらを目指し猪牙舟(ちょきぶね)に乗り大川を上られた日本橋の旦那衆も大勢いらしたと伝えられています。
古くには江戸市中では『聖天様』が、方々から望めたそうで愛宕山からも彼方に見えたという文献が残っております。
この季節通り掛かりますと色付いたイチョウが見事であり、暫し足を止めてしまいます。
浅草の聖天町付近では、かの池波正太郎さんが生まれた街であり、幼少の頃まで生活なさっていたそうです。
『鬼平(おにへい)犯科帳』(1967~89)、『剣客商売』(1972~89)、『仕掛人・藤枝梅安』(1972~86)などの作品を生んだ背景には、下町での経験があっての事だったのかも知れません。
グルメと呼ばれその作品にも料理が登場します。また池波正太郎の愛したお店は浅草にも多く紹介されています。