ホッと一息入れたい際には、私はやっぱり珈琲です。
よく銀座に仕入れに行った際には必ず立ち寄った珈琲専門店があります。
店内は船のキャビンを思わせるデザインで、真空管のアンプからはジャズのナンバーが流れていました。
お酒を並べれば立派なBARにもなり得るお店で、無口な白髪のマスターが丁寧に煎れてくれる珈琲が楽しみで伺いました。
そんなマスターも引退なさり、今でもスタッフがお店を守っているのですが…、私はやっぱりマスターの大ファンだったようです。
カウンターに腰を下ろし、マスターが注ぎ込む珈琲にジッと待つ時間が素敵でした。
最近は、なかなか銀座で珈琲をいただく事も少なくなり、仕事がひと段落するとBeeの前の水戸街道を渡ります。
水戸街道を挟み対岸に位置する処に『東向島珈琲店』さんがあります。
その昔、『クロンボコーヒー』という名の喫茶店の跡地に開業なさったcaféであります。
以前も地元では『珈琲好き』の方々から愛され、珈琲を飲むなら『クロンボ』とも云われていました。マスターの引退を期に閉店なさった喫茶店でした。
実家の氷屋のお得意さんでもあり、子供の頃から私もお付き合いのあるお店でした。
その名店とされた跡地に、『東向島珈琲店』さんはオープンして早や何年になるでしょう。
以前はcaféという言葉を持たない街に、オープンなさったマスターは『すみだ』生まれの方であり、地元の長老達にも直ぐに受け入れられ…、凝り固まった『NATIVE』に新しい風を吹き込みました。
そして新たに住み着き、この土地に思いを置かれる若き住民の良き兄貴として…、大切な存在になりました。
マスターの思いは、彼ら若者と長老達の架け橋となり…、噂は広がり地元活動の大切な拠点にもなっております。
丁寧に思いを注ぎ込む珈琲と自家製のスイーツは、新しい風として始まったスタイルは既に、この街の定番としても紹介されています。
これからの変貌を遂げる街にとって、共に若者とNATIVEな長老達との架け橋として…、この街を大切に伝え、共存への発展に繋いでいきたいと思います。
お互い頑張りましょう…!
そして若きマスターが煎れて下さる珈琲が私至福の時間になりました。