2016年の夏季オリンピック開催地の決定が、あとひと月に迫る中…、IOCからの報告書が『東京五輪招致委』に届けられ発表されました。
その指摘の中で、大きな問題点となって取り上げられているものに、『支持率』が低さを指摘されている。
南米での初の開催を望むリオデジャネイロの支持率の高さが、大きくリードしているようにも感じられます。
『コンパクトなオリンピック』というコンセプトが望まれるオリンピック招致に対する評価の中で、『東京五輪』は他の都市よりも計画性や資金源の確保という面では大きな評価を得ているそうですが…。
ここ数回の五輪では、環境問題や財政面での問題で開催前の『特需』とも思われる景気の向上の後に、その施設や掛かった費用への補てんなどで、本当に巨額な費用を費やして意味が残るのかが大きな不安材料と化し、既存施設の整備や有効な利用方法などもIOCの評価に値するなどでは、『東京五輪』は大きく評価されているようです。
しかし『支持率』という点での55.5%という他の都市よりも盛り上がらない数値は『現代の国民性』のような気がします。
昭和39年の東京五輪の際の日本の状況とは、当時の東京招致から約50年弱、その間に大きく変化してきているのは当然なことだと思います。
戦後復興の中で努力を強いられ、その先にはオリンピックという明るい未来が開け、その為に準備された高速道路などの生活面の向上などの想いとは、現代社会では異なってきているのは当然な状況だと思います。
一時的な『特需景気』の反動による大きな失意は、長野冬季五輪でも現れ実感する点もあるからなのでしょう。
慎ましやかさが日本人の国民性であった当時と、約50年の間に世代は移り変わり、『渇望する日本』から『満ち足りた日本』に成功した国民が、現在は不況という渦の中で我慢という状況に心置き換える現状に変化してきているからなのでしょう。
もう既に100㍍を超えた『東京スカイツリー』の建設に際しても、地元である『すみだ』の盛り上がらない気質を指摘なさる方々もいらっしゃいます。
「目に見えないと判断出来ない気質」をも持つ地域性と、地域における恩恵とデメリットを漸く感じ始めたのが現状でしょう。
しかしながら、日に日に伸びていくタワーを目にしながら徐々に期待感が湧き上がり、地元での盛り上がりも湧いてくるでしょう。
2016年のオリンピックでも、来月の10/2のIOCの決定が『東京開催』を支持すると…、堰を切った様に一気に盛り上がっていき、この不況の打開策として望みを傾けることでしょう。
さて4都市のどちらに決定することでしょう…?